フィクション/
夏嶋 真子
が太陽の内部にめりこむ。
「急にどうしたの?」
焼け爛れたわたしの手を
彼が優しくなめて綺麗にする。
(太陽も100億年の時限爆弾なの。)
そう気づいて
ただ悲しかった。
6月15日 AM4時02分
カーテンの隙間からは
青い光の束が差しこんでいる。
もうすぐ太陽が昇る。
新しい太陽が。
私はそれを眺めなくても大丈夫。
私はそれを持っているはずだから。
再び眠りに落ちながら
一つ決心をした。
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