過ちへ歩く/
kiriko
見ているものの
文字や景色の正しさもなく
その見つめつづけていつづける
プールの体に続いていく
硬直する自分自身の
舞い散った桜のような
強制収容所の
自分の脊髄からのこと
歩いていくのが動物だが
世は満たされていた
痛みを忘れ去り
灯を喪失していた人間よ
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