狭間/真紅
 
意識的な朝焼けに一人

静寂という音を聞き 町の色を知る

彼らは変わらぬよう努め また変化を望み

薄い空の端が濃く染まるのを さも当然と眺めている

鳥でさえ密やかに 犬でさえ弱々しく

辺り一面の家々に ごくわずかな 生活の風

漂い 流れ 留まり また流れ

そんな時

無意識にも口がほころぶ
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