必要/山内緋呂子
 
私はどこにも取り付けられない、真鍮の蛇口だったので、不具者だと思っていたし、仕損じ続けるのだ、と思っていたのだけれど、あなたが「これはいい」といつもポケットに入れてくれたので、あなたを忘れられません。
戻る   Point(5)