分裂/笹子ゆら
わたしだった
わたしじゃなかった
あなただった
あなたじゃなかった
ああ 結局どちらでも良い
はじめて壊れるときを見るか
それとも塞ぐか
どちらかしか無いだろう
あわよくば
その手首を流れる青い血潮となって
生命を奪い取りたい けれど
一体なにが いるのかも
元々なにも いないのかも
全部分からずじまいのまま
拡散する暇すら作らず
瞬きに映る姿だけを凝視して
あふれゆく全てが
兎に角兎に角息絶えるようにと
願う のは 多分
今日も明日も変わらない
わたしが存在しないから で
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