川べりに居るとき僕はいつも孤独だった/五十里 久図
 
れなのに

どうして僕は、あんなに、
寂しくて、淋しくて
仕方なかったんだろう

全てが満ちていたはずなのに
何が一体、抜け落ちていたというんだろう
わからない
わからない
わからない?

嘘だ
本当は、わかってた
どんなに景色が美しくても
僕はいつも独りだった
隣には誰もいない
あるのは、風と翳りゆく午後の日差し
それだけが、確かに”在”った

そして、それだけしか、存在しなかった
だから僕は、いつも…

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