そして愛の歌/みつべえ
 
プレゼントしよう

占領された暗い地図に
閉ざされてある
吹雪の愛を

あてどない水の記憶に
映っている
銀色の伝説を

それとも遠い空で
黙殺された
真実の吃音を

いいえ

背中を撫ぜる細い悪寒が
歩行の習性にめざめて
くりかえす
病的な花々を

いいえ いいえ

なんにもあげないという
狂熱の決意を その朝を
破滅のはじまりのような
夢の極彩色で飾りたて

きみに



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