ペンギンは空を飛びたいようです/こめ
 
分けもわからず

戦いの中で消える灯を眺めて

そこから沸き上がる

闘志の前に話し合いど意味をもたなかった

わからずやのペンギンは

空を自由に飛ぶなどといった

たわいのない妄想を

頭の中で再生中

潜むのは絶対的な驚異

シンガタインフルエンザみたいな

今もっとも危ない場所を

かけぬけていきたい

脈を刻むリズムマシーン

形あった世界の模写

そこには蒼い星はなく

ただ巻き込まれる渦のような

淡い幻想の螺旋があるだけ

奪い合うのは互いの命

僅かな速度で

それでもなびく髪の毛を

むすびなおす

ゆっくりと開く両方瞳は

死んだ魚のような目をしていた

わからないのはただ

今いる場所が中心なのか

それとも終心なのかってことです

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