赤い音楽家たち/
蝶澤
昔、狂うほど聴いた曲に縋る
あの音楽家たちは
私を麻痺させたまま停止
狂ったまま
狂ったままよ
愛しさの故
憤慨する
呼吸困難さ
未だ私は水攻めに
自ら溺れてるよ
遠い遠い音
でもまだ目の前で歌ってる
陳腐な目にまだ赤く光ってる
機材越しに捲し立てて
楽しそうに蹴落とす
嗚呼、
花よ
金魚よ
蝶よ
悪よ
夜よ
月夜
夢なの?
見守ることしか出来ないのに
今はそれさえも
薬の副作用かい?
眠らずにいて
此の儘
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