永久を望む/みっきゅん
 
『得る』と『失う』

反意語であり対等の言葉

でも

『嬉しい』と『悲しい』

感情は対等ではない


ひとつの悲しみの前では嬉しさなんて霧散してしまう
圧倒的に悲しみの方が強い
塩と砂糖みたいに


人は得るまでの日は数えられる
でも失うまでの日は数えられない

せめて逆なら
失う悲しみに対して強くなれるかもしれない
でも失う準備なんてできはしない

だから人は失うときのために、たくさんのものを得ようとするのかな
少しでも悲しみを和らげるために、嬉しさたくさんを記憶するのかな


だとしたら、もっとたくさん得ないとね
もっともっとたくさん嬉しさを記憶しないとね

今の私はきっと耐えられない


失う日なんて

悲しい日なんて

こなきゃいいのに
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