パッヘルベルのカノン/かのこ
 



社会で生きていくことの意味について悩んでいる私に対して、「まだそんなこと考えてんだ」と鼻で笑っていたけれど
四月一日、その人の刑はもう執行されて、遥か遠くに旅立った。
私はそれを最後まで見届けることもなく。
未だ繰り返している。

確かに子供っぽいと思う。
いちいちこんなこと考えて悩んでるなんて。それで死にたくなってるなんて。

生きてたら、そりゃ、いいことはあるよ。楽しいことだって、いっぱいあるよ。
好きな人や物なんか、捨てる程あって、吐きそうなくらい。
でも、それで自分自身がかけがえのない存在になることはない。
だから、頑張ってるんでしょ。

それの、何が
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