想い/Kanata.
空はいつもと同じ曇り空で
風はなんとなく吹いている
誰の声もしない
そんな気がする
愛しいキミは遠くにいるのかな
烏がかぁ、かぁと鳴く
空に響き渡るその声は
ただ僕を空しくさせた
いつだったか夕暮れを
丘の上で見ていた
赤く染まる空に感じるものは何だったっけなぁ
ただ空を美しいと思えるようなそんな人になりたくて
それでいてキミを捕まえたい
僕の空しさは空を泳ぐ様に
切なさも悲しみも愛しさもまた渦巻くんだろう
僕はただ独り、今佇んでいる
何を想うのか。
烏はまだ鳴いている
僕を笑うかのように
戻る 編 削 Point(4)