死の模倣/Ohatu
 

 震えは、痴呆の歓喜
 痙攣は、貪欲を刷り込んだ紙切れ
 委縮は、捨てられた働き者の汗

 乾いた笑顔の知性は、血も汗も嫌う

 「競争なんかしなくたって、
  あたしたち、こんなに幸せ」

 大人たちの勝ち取った豊かさの椅子に腰掛け
 大人たちの汗まみれの姿を笑う

 「同じ日本人として誇らしい」と
 他人の栄光を借りることしかできずに、ただ生きる

 この国は死の模倣
 
 魂の死は、このように進む

 この世界は生きにくい、と嘆きながら
 他人を恐れて、ただ黙っているだけ

 軽い呼吸困難

 助ける人はいない

 梗塞は、そのままの無能
 斑点は、諦めの蔓延
 骨は、それでも残る役立たずの傲慢

 胸を押さえても

 助ける人など、いないのだ
 
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