疑り深かった僕が、骨だけでもって恐竜を信じた理由/ひとなつ
そうやって工事現場の人たちは、アーモンドチョコの雨を降らせた神様みたいな彼女に
お礼を言うのであった
しかし彼女は
やはり何も言わなかった
頬に溜めたアーモンドチョコを、ポキッ、、ポキッ、、と噛み砕きながら
無表情で棒立ちのまま雨に濡れていた。
僕はそんな彼女を好きになってしまっていた
ああ
地層という哀しきコンクリートに埋められた恐竜たち
君たちは今まで以上に哀しい目をしている・・
君たちの時代にもし彼女がいたら
どんなに幸せだったろうに・・
僕が恐竜を信じていなかった頃の話
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