月明かり/
フクスケ
驟雨は
色々なものを流し去る
遠い月を見ていると
いつの間にか
僕の中に
月が
照っている
月の光は
ひとの視線に似ている
美しいと思ったもの
かわいいもの
哀しいこと
通過した
感情の記憶を
まるで
手にとれる
もののように
優しく照らし出す
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