化身/
梶谷あや子
大きな音楽のくぼみに
海洋の裸体は何故有るのだろう、
ぼくといる
光る種は、美しいとは以前に
何て億劫で
すかすかに目詰まりした頭髪が
金星の毛玉を噛み込む、
これを着ては
もう外を 出歩けないね、
それ・で 歓び
だけが、様がわりをした
お互いが先に
口を開くのを待つのは
とてもばからしいよ、
ペットボトルの奔流にタネは
おまえなら分る、と問いかけ/返した
怠惰がちかちかと歌え
それで今日は、黙っていても 良くなった
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