海と太陽/
砂
は静かに飛ぶ
赤い想いを滴らせながら太陽へと飛ぶ
そして私は静かに沈む
鏡の海の水面を赤い水が文字を綴り
私は沈みながらその字を読もうとする
私の未来をすべてあなたにあげよう
あなたと苦しみと引き換えに私の未来をあげよう
白い残酷な太陽に吸い込まれて
あなたはもう影さえも見えない
けれどまた静けさが戻ってきた頃に
海面越しに見える白い太陽の中で
私と同じ色のあなたの瞳は
両手を広げたまま海底で
黒い十字架になって燃えている私を
静かに映し出すだろう
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