超躊躇/
木屋 亞万
キャンセル待ちの
救急車には
今日も乗れそうにない
釈然としないまま
習慣化していく
消防車移動という形式
茶を濁すような車体の
駐車方法は入射角に対して
直角な感じで
にゃんこも
にゅうっと顔を上げ
尿を足して満足げ
百年飛んだままの
ヒューズのせいで
氷河期が終わらないのに
脈が速くなるほど
ミューズが近くにいて
妙に身体が温かい
略奪された
リュックの中に
両親の写真を入れたままだ
着火されていく
長距離ミサイルを
超躊躇させたい
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