空のある世界/小川 葉
 
 
 
青い血が焼かれ
夜が訪れると
失った
命の部品を探しに
空が朝を追いかけていく

僕は君を追いかけていく
君がかつてあった時を
空とは反対の方へ

君の赤い血が流れている
そこへ辿り着く
やがて君は焼かれ
訪れる闇と光の境界で
失われるとしても
あり続けるものがある

青い血が
流れ始めている
朝に向かって
命の部品を探しにいく
空も僕も血になって
流れ続けてあるならば
ここが世界になっていく

そこは
君が生きていけた
生きていけなかった
世界に他ならない

朝が来る
 
 
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