つなぎ/あすくれかおす
 


街路を歩いた
抑揚は少なく
やりとりを続けていた
みしらぬおたがいを
たしかめあうために
たしかであるために


あの夜空の
どれか
星つぶてが
もしも死んだら
実況検分してみたい


星のむくろが
さらさらと飛んでゆく
上気した春から
夜の公園のにおいがする
鑑識たちはしゃがみこんで
わずかな足跡をさぐる
なるべく慎重に
ふちどりはこまやかにと
だけど
涼風だね
月が丸いねと
わりとそぞろに
ぶつぶつ言って


そんなふうに別々の場所で
おたがいへとへとになった仕事帰りに
星屑の散らばったツナギ姿で
帰りの電車で
ぼくた
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