教室の外で/
 

なにを手に入れたんだろうと思う

肩をはって
いそいであるくのを
馬鹿だと笑わせた日も


肩をはって
立っていた
あたしを
ああいう日々を

笑えなかったあなたを

どんな目で見たのか
すこしだって思い出さない


教室の外で
いつもゆっくりと呼吸をした
いつだって
ながされていたから

ああいう日々に
泣けなかったあたしを
ゆるしてしまったのかもしれない

ひとりならとか
ふたりならとか
みんななら
なんて

泣き笑いは
思い出したから
それだけでいいと思った

手に入れたもの

教室の外で
呼吸

いつまでだって
あたしは生かされていた

戻る   Point(1)