慰めの匂い/プテラノドン
 
夢が現実になることは、そうそうないのだから心配いらない。
何より、こうして今、喋っているのだから
「死んじゃいないよ」と僕は言った。二日続けて
僕が死んだ夢を見て電話をくれた友人に。三日目の晩に。
心底安心したような声が受話器から聞こえた。
それが嘘でもー、嘘なら尚更、僕が死んだ時も、
そんな風に笑ってくれよ。そう言って、電話を切った。
夜中の一時を過ぎたところ。僕は身体を起こして窓を開けた。
オレンジロード。街灯のみに照らされた国道。
僕はその時思い知る。知らぬ間にどこか別の所で暮らしていた様な、
的外れなデジャブ。精神と肉体が、別々に夜逃げする
眠らせることも、眠ることの
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