桜散る日/
フクスケ
夕暮れの
微風が
吹き始める頃
花びらは
薄闇を
舞い始める
別れ際の
短い言葉
言いたかったのに
言葉になる前に
掌から はらはらと
溢れ落ちてしまう
桜の花の
序の舞に
いつしか
わたしは
次第に
透明になり
薄紅の花を
まとう
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