漢詩 惜花/三州生桑
 
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こんな田舎の春は、詩人を憂鬱にさせるのだ
枝から枝へと鶯は鳴き渡り、花見客を出迎へてゐるが
悪酔ひした私の繰り言など、誰も聞く耳はもたないさ
酔っぱらって花を手折っても、花は何も応へてくれない
詩人なのに詠ふことなく、むなしく独りでフテ寝すれば
花のやうに美しいあの人の夢ばかり見てしまふ情けなさ・・・








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