忘れたらなんか困ること/石川和広
ずはじっくり自分の底から、その根底から考えて見ないと他者を説得し暴力や侵害を抑止する力は生れないかなと思う。欲望や関係自体が間から生成するんだから、そういう境界領域が誰かと誰か、自分とあの子の間に生じるものなら、それは良きものをも生み出す諸刃の剣。だって、人と理屈のレベルではなく、深く深く包まれる形で包摂され、しあうということは多くの人が望んでいるだろう。そして時にそういうつながりが恩寵のように訪れることさえあるということ。しかしまさしくそういう優しささえ時によっては絶対的に相手に苦しみを与えるから。
個別の事例に望むときに、その人そのものに関わる時にこういう話は個人的にはおさえたいところだ。忘れがちになるんだけども。だから書いておいたんだ。なんか妙な塩梅の文章になってしまった。
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