紙祭/葉leaf
紙の上で紙を耕している潜在する文字たち。私は潜在する文字たちが融けて流れて、視線が紙の上を歩き易くなるのを待つ。耕された紙に植えられた潜在する色面が、潜在する光とともに組織され、私は色面と光とを、潜在する盲人の地位において潜在的に訴追する。
白紙と私はそのように関係する。ところで白紙は特権的にあらゆる意識の色力から免れている。意識の落とす葉は白紙の斥力の刃に千切られて、白い愛として白紙と組成し合う。それゆえ、白紙は、意識の色彩的自己表現の権利を分解し、白さの維持を維持する。
紙祭は紙の発明のときから絶え間なく続いている。あるときは言葉と言葉の輪郭の交わるところで。あるときは射殺された雲の
[次のページ]
戻る 編 削 Point(9)