己/わら
たたかって
たたかって
かなしみをえらんで
かなしみにえらばれて
たたかった意味さえなくして
月がゆらぐ
夢がとおくに消えてゆく
それでもおまえはたたかうのか
そんな言葉をしんじるのか
幻がかなわぬまま消えてゆく
あまい髪が幻のまま何処かにゆく
まこと
おまえのえらんだ答えは妄想のむこう
おまえのえらんだ戦は笑い声のよう
後ろ指の中
後ろ指の中
おまえの背中は笑い者
それでも信じるか
その望みを
それでも信じるか
その選びを
己とのたたかい
[次のページ]
戻る 編 削 Point(10)