恋と汚れ/ゆうさく
 
はりついた水滴に
たまらず朝凪は
こきゅうをして、
そんざいを描く

とろける時間に
砂利道、みずたまり
セピアの、おとくず

あの子が、かすむ
つめたい足元に
藍がつたえば
蒼に唄えば

おかあさんたちみたいに
甘い、ふぉんでゅ
きたないままごとに
いまさら憧れて、
濡れる

液晶、
跳ね返る、にじいろ
画面上
文字が、おどる
ふるえる手のひら


電波が、せんそう
つながってゆく、
かなしくも、
せかいが、まぜまぜ

張った乳房に、
むなしさの、空
わたしのなかの
すべての少女が
ゆれていく

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