かたつむりの栖 五首/
非在の虹
梅雨前線南下せよニッポンマイマイ銀に光れり
紫陽花に雨の痕のみ印されてかたつむりなぜ隠れ家に棲む
貝を模し縞模様模し花を模し粘膜粘る雌かたつむり
銀泥の涎を垂らし歩む牡その背に昼の陽射しを浴びて
岩盤に神の指もて刻まれし銀の跡ありかたつむりの栖
戻る
編
削
Point
(0)