ディバイダー/
蟹太郎
枯れた花と風の色が
変わりそうでずっと見ていた
流れて行く雲の顔は笑っていた
そんな気がした
このまま世界の中に
紛れてしまえたら良いのに
壁の空白に伸びた指先は
見えない何かに触れて止まる
冷めた肌を突き刺すのは光だとして
それはどこにある
動く時間を閉じ込めた
瞬き毎に入れ替わる絵柄が
妙に美しく思えた
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