春/
長押 新
とてもやわらかな風が
吹き抜けていく
春がどこかで生まれ
白いシャツが
色付きの女に着られる
どうしてこうも
ぽっと太陽があがるのか
腫れたからだの
すみずみまであたたかい
ゆるやかに
追求することのない春が
明け方ちかくまで
漂っている
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