春うらら/
乱太郎
赤い紅した微風吹いて
柔らかい肌した土の香りが
スギの種と一緒に
舞い踊る
君の鼻のてっぺんだけは
赤ら顔だけど
目尻はすっかり
春うらら
コートを脱ぎ棄て
日和に飛び込めば
たんぽぽが起き出して
綿の風船飛ばす準備に取り掛かる
思いっきり跳躍すれば
和菓子のような雲さえも
ひとつかみ
空も真っ青に
此処ははる
そこもはる
どこまでもはる
もう君の手を離しはしない
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