断片/信天翁
 
     タナトスに媚びを見せまいとして
    どなたかになにかを期待する悪癖を
 モノトナスなプロムナードでおぼえたとき

            淡い人生の裾野で
       浅い呼吸をくりかえしている
干からびたロボットのシルエットが横切った

        なぁんだ あんたでしたか
      ちぎれぐもの端からのぞくのは
      ゆかりのしずくをたらしながら

 あゝ ときいろの四次元は縮こまっている
     雑木林のなかでわくらばとともに
      声もなく光のたばにおののいて



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