虚ろな空へ祈るのは/
曳舟
湧き上がる言の葉に
燃えさかるあの空を
再び
目にすることは叶わず
私の空は
静かに暮れてゆく
悲しみは
声にならずに
もう雨も降らない
あの日私が
太陽だと信じたものは
雲だと思った憂いは
虹だと思った光は
思い出せない
凪いだ心は
詩を失って
伸ばした両手は
空しく宙を掻く
いつか生まれ出たいと
願った世界は
こんなにも美しい
最後の残光を
瞳に焼き付けて
私の空は
静かに閉じてゆく
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