路線バス/
shu
白い時間のうつわ
網膜のひだまり
ベンチでうつらうつらしている間に
思い出が回遊してくる
おはよう
さよなら
おはよう
さよなら
巻き戻される行き先
首を傾げて立っている
錆びた時刻表と
時計のような丸い標識
顔の見えない帽子が上下して
白い手袋が敬礼する
発車オーライ
走り去る静寂
もういちど
待っていたいから
黄色い砂ぼこりに
手を振ってみる
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