光り/
乱太郎
海にあった
窓辺にあった
グラスにもあった
体内で宿し始めた
誰にも見えないままに
春だからではない
出世したわけではない
懸賞に当たったわけではない
その光は
僕だけのもの
そして
僕が育てなければならない
遠い昔に感じていたもの
産まれたわが子にもあったもの
きっと
誰もが持っているもの
再び蘇る
木漏れ日にあった
湧き水にあった
露草にあった
その向こうに
必ず太陽があった
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