セピア2/
ひとあめ
ころんで転がってこげ茶色のパウダーでくるんで
ぱしってぱしられてあったかいポタージュ握りしめて
ゆれてゆれすぎてブランコを壊して
使い慣れたノートに一行だけ
本音らしい文字を何色で
バリエーションにとけこんで
みえないように残したいの
わたしがわかっていればいいと
ふたつならんだ口内炎
真っ赤にはれた喉の奥も
空気になった誰かの息も
また昔をなつかしむと
うたをうたう祖母も
きりかえていつ
やさしさを思うの
戻る
編
削
Point
(6)