柵の私の向こうに/
kiriko
街の道すがらは知らないことばかりでそこらじゅうを歩き回らされ
ツタヤの場所を川の辺りの風景に探しつつ見つめていたりした
ひとつひとつのきらめきの脇に立っていると
そこに大人の自分がいるように思えた
姿や遊んでいる子供の遊びにそんなふうにして目を奪われて
新しい街の海に何だったのかと歩き出された
保育園に買い物を忘れていたと
何十年も住んだ私を強い日差しの彼方へ出ていった
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