ギザ十/にゃんしー
 
ばにいて
大切なものがそばにある
気つけばそこに幸せがあった
ポケットにはギザギザ十円を

誰かさんはいった
ギザ十で買えないものはない
誰かさんがいった
思い出でかなわない夢はない

好きなものも嫌いなひとも
交わりあっては消えていった
全てが今を有効にする
目を見て好きと言えること

いまはもうない交差点で
いまはもうない不安を思う
十円のふちのギザギザ鈍く光る
そうギザ十で買えるものは 小さな春でした

ギザ十で買えるものは 小さな春でした
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