リ/バース/望月 ゆき
昨日が、夜の中で解体されていく
肉体だけを、濡れた風がばらばらにして
過ぎ去り、それでもまだ鼓動は 宿る
わたしが必要としているものは
わたしの内部の、底辺にあって
誰かの、決して届かない舌を いつまでも
待っている
たどりつけるまで、幾度も
動脈であみだを繰りかえしながら
誰も見たことのない永遠とか無限について、
考える あるいは、
眼を閉じて、眼を開く その反復
次の季節が廻ってくる、違和感
そうしてなにもかもは 真似事だと
たましい、だったかもしれない
たましい、と口にすることの曖昧さの明証
夜が 眠りからいち
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