だめ/蒼木りん
俺のために 髪を切らないでと言うあなた
あなただから そう言われて嬉しい
普通の男なんて みんな
結局 同じと思うけれど
切らないの？ と聞く残酷さに
普通の男は
普通に気づかないから
萎えてしまう
愛を計るなって 良くないことのように蓋する
愛なんて 廻り廻れば
自分のためにじゃないのかな
与える悦び
こんな私でも たまにはそうやって
自分のために満足したいの
言い出したら切りがない
何をそんなに怒っているの
自分が可哀想なの
とにかく もうだめ
いまは
だめみたい
眠るわ
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