宿題/藤坂萌子
 
物は飛行機
にばんめは、夜のタクシー
あるひとつの感情だけで存在する瞬間、
バスタブの中でオフィーリアごっこをする

「元気になったね」「うん、そうだね」
でもね、あたし、リカバーしたって言うより、
なにか、べつのものになったのだと思う。
きっと、もう何回も死んだのだとおもう。
そういえば、
女の人になんか、なりたくなかった。

天国みたいな夢が見れますように、って眠ったら
夢の中で、天国宛に手紙を書いていた
天国に、たくさんのゆるしを乞うことが、私の仕事なのだった
手紙には、本当のことしか、書いてはならず、
どうか、どうか、と
あとは、念じるだけだった。


すごく、すごく
さみしいゆめだった
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