あらゆる氷が簡素になった部屋の中で/
井岡護
空洞がいくつあるのかを
意思の伴わない巻貝の
あなたは数えていた
色をした草原
違う時に水分がその
組み直された
量を変化させる
徘徊
足音によって摘まれる
のだと誤って定めている事に
鼠はそうして
も気が付かずに
落ちていけない
口の中に
透写されていた
そのようにして
は鳥類の錆
無数の掌
を舐める塗料が旗や傘
だけが深く
に坐っている
それら全てに貼ら
れた炭色の皺
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