街/
五十里 久図
街の灯り
家の明り
月の光り
人々の生活
その全ては、こんなにも美しいはずなのに
どうして僕は
背を向けてしまったんだろう
あらゆる真実も
あらゆる道徳も
あらゆる美しい光景も
この人々の生活に優るものはないと
わかっていたはずなのに
星の散歩
孤独の夢想
善人の煌き
ああ街はあんなにも輝いて
人々の生活を照らしている
睦ましさと安らぎと
それら全てに
憧れていただけなのに
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