ごむまり/
小川 葉
今はもう なにもわからぬ存在の 少女が吐いた 蛤の泡
なつこという 名のある少女がいたけれど あるいはふゆこ だったかもしれぬ
窓のそと 誰もいない景色あれば 虫、花、草、すべて わたしたち
さっちゃんと はやくあしたになりたいよ 夢のせかいの ぼくのともだち
みちばたに 散歩してるひとがいたの くろい顔して 蟻みたいなの
ごむまりが だってだってと はずんでる おんなのこみたいね まりだもの
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