ブリーチとかジエンドオブ・・・とか/飯沼ふるい
太陽が楕円形に回転するカッターの
切れ味になった日、棒アイスに舌を
カミソリのように当てオアシスを快
感する少年と煮えきったアスファル
トでぐらぐらに煮えきった仔猫の死
骸が蜃気楼の波間に飲み込まれて凝
縮したその数億年ものの夏が僕の額
の上でロンドするから脳味噌の襞に
絡まったパラレルワールドの虹を乗
せ明日の破綻へ放物線を描いて飛ぶ
ロケットが引火する最後に青色4号
が打ち上げられて世界の色素がもぬ
けの殻になる時無下に漂白されたワ
イシャツを着る僕の自己愛故の皮肉
を笑う者がいるだろうか「都市開発」
の名のもとに個性をぶち抜かれ月極
駐車場が葦や藪のように繁茂
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