スカイブルー/kauzak
ただ青く色そのものになった空
飛んでいる/はずの飛行機の窓の外には
動かない風景
窓の下には薄いごく薄い雲の海が霞む
空と雲の海/の境界を何と呼べばいいのだろう
白く霞む雲はその下に広がる海の
黒みがかった青に容易に溶けて
遥か上空まで浮かび上がった水平線で
分けられるその彼方は
淡く発光しているように見え
その先にある世界は
極楽浄土かパラレルワールドかただの現実か
いずれもが陳腐でいずれもが真理の気がして
そんな僕の思いをあざ笑うように
水平線の上にはスカイブルーの空
青そのものになって
平板な昼の月がいつの間にか
浮かび上がっていた
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