木/
榛原花那
どうだ
この幹は
凍裂と虫喰いだらけではないか
ひわひわと痩せて
在っても無くってもいいような
木ではないか
梢の先が仄かに萌えて
てんでばらばらに明日を指して
垂れ下がった氷柱の雫は
月夜に伸びたおまえの夢か
太陽を吸ったおまえの蜜か
芽吹けばいいさ
たぶん それが
在る ということだろう
おまえの
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