深呼吸。/狠志
いに、心とやらはからっぽになってしまった。カッターナイフでちょこっと切ってしまったくらいの傷を負ってしまったからだろうか。最初から何にも無かったかも知れないけれど。
深呼吸。
空を見上げてみた。それは、とてもキレイで。けれど、そこには恐らく何もなくて。飛行機雲が傷付けたくらいの小さな傷があったくらいで。けれど、やっぱりとてもキレイで。すーっと空を吸い込んでみて、少し心に何かが触れたくらいで。涙がこぼれた。
深呼吸。そして、目を瞑る。
からっぽの心は、空を吸い込んで、空っぽになったのでしょうか。後ろ向きに一歩進んでみました。あぁ、此処はやっぱり落ち着くんだなぁと思いました。空と一緒になるにはまだまだのようです。だから、空を吸い込んで。
深呼吸。
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