深呼吸。/狠志
からっぽの心は、空の果てに消えてしまったのでしょうか。
校舎の屋上、空と此処の端っこで、風に揺られて。一歩踏み出せば、重力に逆らえずに堕ちて行くだろう。冷静に今までを走馬灯のように思い返すこともなく。
堕ちた後の処理は、僕には出来ないから。汚い思いはしなくて済むであろう。
深呼吸。
一歩踏み出すと、僕は空と一緒になれるのだろうか。堕ちて中々拭えない記憶と血痕と一緒に其処と一緒になるんだろうか。それとも、何もなく、何とも一緒にはなれずに、消えてしまうんだろうか。なって見ないと、解らないけれど。
深呼吸。
どんな些細なことがあったのだろうか。そんなことも解らないくらいに
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